ゴキブログ一覧
2009 .2.27
エジプト砂漠ローチ壊滅 その3
現状は全滅まで進行していなかったが,
もう少し気づくのが遅れていたら,全滅であったろう.
幼虫・成虫 全てが寄生されており,
取り除くのは不可能な状態である.
とりあえずマットを全交換し,生き残った個体を移す.
唯一卵鞘は寄生が少ないため,
全てを拾い上げ実体顕微鏡で1つずつ確認し,別容器に保管した.
拾い上げた卵鞘.
26個しかない.
短い異常?な物も含まれるので,正常な卵鞘はさらに少ない.
ちょうどこれから産卵する時期であったので,非常に厳しい状況である.
卵鞘の拡大.
このぐらいではまだ判らないが,もう少し拡大すると,
卵鞘の横溝にダニの卵らしきものが付着している.
2009 .2.26
エジプト砂漠ローチ壊滅 その2
その原因は外部に寄生するダニと思われる.
この後出てくる2枚目の写真は,
あまり気持ちのいい写真ではないので,
興味のある方だけ下へ進んで,
他の人は飛ばしてください.
まだ生きている個体の頭部が白っぽくなっている.
触角や前脚腿節に白く写っているのは全てダニである.
アップの写真.
複眼,口器の周りから,全てを覆いつくさんとばかりに付着している.
どこが何なのか判らない.
白い粒粒が全部ダニ.
全ての個体に同様に付着している.
気門回りにはあまりいない.
しかし,これだけ口器に付くと,餌も取りにくいはずである.
死亡する原因はそこにあるのか.
通常,顔回りに寄生する生き物は,宿主の食べる餌のおこぼれを頂戴し,
共生すると思っていたが,このダニは違うのだろうか.
2009 .2.25
エジプト砂漠ローチ壊滅 その1
エジプト砂漠ローチ Polyphaga aegypticaが壊滅的な状況になった.
これは去年の2月の状況.
西のカエルさんから危機的状況を助けてもらい,順調に増えていたのだが・・.
少し目を放した隙に,気づいたときには20匹ほどしか生き残っていなかった.
♂成虫は全滅.
♀成虫がいくらか生き残っている.
♀の方が丈夫なのようだ.
幼虫が死亡し,ケナガコナダニらしきダニが集っている.
何の飼育でもそうであるが,幼虫が死亡するのは異常事態の現れである.
2009 .2.24
ドラマ出演
去年の年始はネズミ年と言うこともあり,ネズミと共にTVに出演させていただいた.
今年の干支は業務とはあまり関係なく(牛と関わるのは難しい),
代わりにと言っては何ですが,日本の国民的嫌われ者.
私が手塩に育てたクロゴキブリがドラマに出演した.
番組は日本TV 「リセット」第一話.
蓋を開けた食事から出てくるところ.
それが逃げ込むシーン.
この後どう現場を収めたか興味がある.
2009 .2.23
クマネズミ子供
今,都市で問題となっているクマネズミ.
その性格は非常に臆病で警戒心が強い.
その為,人間が仕掛けた罠や毒餌になかなか引っ掛かってくれない.
従って,ドブネズミに比べ駆除し難いと言われている.
そんなクマネズミであるが,子供はどこの世界も同じで,好奇心旺盛.
「人間て何だろう」と比較的こんな私とも少し遊んでくれる.
しかし,不安なんだろう.
隠れ場所を探しているのか,肩から首,腕をうろうろしている.
このぐらいだと無理に掴まない限り咬まれた事は無い.
2009 .2.20
クマネズミの赤ちゃん
昨日から横浜にてペストコントロールフォーラムが開催され,
めずらしく終日勉強していた.
下の写真は会場の模様.
都市鳥,ナンキンムシ,ヒトジラミ,ネズミから,人畜感染症といった,
私が大好きな生き物の話題を中心に,
だからこそ注意をしなければいけない疾病の話題など,
大変有意義な1日であった.
終わり次第会社に戻り,雑用の中の一こま.
このぐらいの大きさのクマネズミは本当にかわいい.
ホッとする一瞬である.
2009 .2.19
ワラジゴキブリ(タイ産)
Trichoblatta sp. 成虫.
日本に産するマルゴキブリと同属の タイ 採集個体.
左の翅がある方が♂,無いのが♀.
見た目はよく似ている.
もしかしたら同種かもしれない.
しかし,飼育は比較的簡単だったような気がする.
増えてきたら同定したいが,なかなか増えただけで満足してしまい,
そこから先へなかなか進めない.
2009 .2.18
タイワンクチキゴキブリの家族
タイワンクチキゴキブリの餌(朽ち木)が皮だけになっていた.
この一族は家族でしばらく生活する事が知られている.
今回マットを交換すると,写真のように仲良く樹洞に暮らしていた.
黄色は赤ちゃん(初齢幼虫).
狭い容器でいつまでも飼育していると,他の地表性の種のように,
爆発的に増える事はない.
増やそうと思えば,ペアを作りペアごと容器に入れるか,
衣装ケースのような大きな容器に朽ち木を沢山入れ飼育するしかなさそうだ.
2009 .2.17
福島県での採集
先週末,部内の旅行で東北の方に行ってきた.
東北はご存じの通りゴキブリの生息種は少ない地域である.
しかし,温泉地には昔から「湯虫」として親しまれ?て来た生き物がいる.
ゴキブリである.
恐らくワモンゴキブリと思われるが,「湯虫」と同定するレベルから行くと,
ワモン・コワモン・トビイロのどの種がいても「湯虫」となるであろう.
そんなわけでそういった楽しみを求め人目を気にしながら探してみた.
場所は営業妨害になるかもしれないのでここではあかせないが,有名な場所である.
施設内には当然温泉を利用したプールや温室があり,ゴキブリ天国か?
と流行る心を抑え,探索.
い,いない.
辛うじて見つけた痕跡が下の写真.
黒い陰が怪しい.
拡大.
これはワモンゴキブリの成虫の死骸に見えるが,
人道りが多い場所の一角な為,確認出来なかった.
宴会終了後,館内をさまよいやっと生息していそうな場所を発見.
生きている個体も発見したが,数は多くなく初齢幼虫をつかむが潰してしまった.
そこで見つけた死骸.
コワモンゴキブリ幼虫である.
これを見てぴんと来る人はPCOになれます.
そう,幼虫の死骸があるという事は,
定期的に殺虫管理が実行されていると思われます.
仕事として調査出来れば3種ほど生体を発見出来たと思います.
2009 .2.16
ウルシゴキブリ床換え
ウルシゴキブリ床換え.
本種は以前ご紹介したように,クロゴキブリに外見が良く似ている.
しかし,生息域は熱帯の林床.
屋内に自らの意思で侵入し,問題となった事例は聞いた事が無い.
本種の生息地域に住んでいると,
場合によっては家屋内に入るかもしれないが(そんな所に住んでみたい),
住み着く事はなさそうである.
床換えサイクルは年2,3回と言ったところ.
爆発的に増えるイメージは無い.
左が交換前,右が移動先.
今回はシェルターもひどく汚れているので,半分交換.
ケース底には死骸の山が.
終了.
綺麗.
2009 .2.13
マルゴキブリ雄成虫
先日羽化したマルゴキブリ♂成虫.
日中はシェルターの中に潜んでいるが,夜になると外に出てくる.
触れようとすると,すぐに逃げてしまうので体長は実際に測れていないが,
「朝比奈正二郎著 日本産ゴキブリ類」には,体長20~21㎜とあり,
ヒメマルゴキブリの♂成虫(10~12㎜)に比べても幅も含めて見ごたえがある.
また寿命もヒメマルゴキブリに比べて長いと思われる.
同じシェルターにいる♀成虫と思われる個体.
腹部が厚みを増しているように見える.
はたしてF2誕生の日は近いか.
2009 .2.12
マルバネゴキブリの体力
マルバネゴキブリ.
ここのところコンスタントに卵鞘を産み続けている.
一日前の状態.
そして翌日.
はたして孵化するのだろうか.
餌に固形飼料を与えているが,食べる量は非常に少なく,
食べた飼料の体積よりも,何倍もの量の卵を産んでいる様に見える.
2009 .2.10
ヤエヤママダラゴキブリ 羽化
翌日,確認の為中を見ると,羽化したての個体がいた.
非常に綺麗である.
翅も綺麗に伸びて上手く羽化したようだ.
雌雄確認しなかったが,この写真を見る限り♀のようだ.
それにしても美しい.と思いませんか.
2009 .2.9
ヤエヤママダラゴキブリ 床換え その3
古いケージから新しいケージへ.
大きな個体はすんなり移動してくれるが,
小さな幼虫は糞の間に潜み最終的に1匹ずつ拾い上げながら移す事になる.
移し終えたケージ.
飼育は上手く行ってていると,このように死骸が少なく,臭いもあまり無い.
これが何かの拍子で狂いだすと,幼虫の死骸が腐敗し臭いが出てくる.
最後に落ち葉をばら撒き完成となる.
見た目は交換前とあまり変化無い様であるが・・・.
2009 .2.6
ヤエヤママダラゴキブリ 床換え その2
まずはいつものように隣に新しいケージをセットし,並べておく.
黒いものが入っている容器はヤシガラの上にミズゴケをのせている.
透明な容器は水にミズゴケ.
餌はいつものネズミの固形飼料.
古いケージの中の各容器を撤去する.
この時,容器内に残っている個体を新しいケージに移すのであるが,
1齢などがマットの隙間に潜んでいる為,
探して移すのは,細かい作業となり大変である.
内部容器を移し終えた状態.
大量の糞が溜まっている.
水場を入れるので,どうしても湿度が高くなり,汚れやすくなってしまう.
2009 .2.5
ヤエヤママダラゴキブリ 床換え その1
国内最大種のヤエヤママダラゴキブリ.
試行錯誤の飼育の末,だんだん増えてきた.
それに伴いケージも大きくなってきている.
掃除前の状況.
汚れているように見えないが,中はこんな状態に.
糞の山.
汚れた水場.
水の中にも大量の糞が沈んでおり,野外では水中で脱糞する事が多いと思われる.
いろいろ飼育しているが,本種ほど水中に没している種は他にいない.
2009 .2.4
イエゴキブリ今年の卵鞘 その2
1つずつ拾って集めた.
その数307個.
左上の9個は孵化していた卵鞘.
それにしても少ない.
これが孵化卵鞘.
特徴として異常に長くなく,短くなく,反りもあまり無い,当然大きな凹みも無い.
この卵鞘の孵化数は22匹.
22×9=198匹 結構な数であるが,ケージ内はそんなに見当たらない.
これを参考に今後孵化しそうな卵鞘を右上に集めた.
その数48/307.
そして,真ん中のグループ.
潰れていたり,短かったり,孵化しそうも無い卵鞘.
250/307.
この卵鞘たちは,別ケージにいれ保管し,
この後どんな卵鞘が孵化するか観察する事とする.
2009 .2.3
イエゴキブリ今年の卵鞘 その1
約一年ぶりのイエゴキブリ卵鞘チェックである.
サイクルが混ざらない為,卵鞘が出るのは去年と同様,今時期となる.
しかし,少しずつではあるが齢数にバラつきが出はじめた.
2ケージの内の1つ.
すでに成虫はほとんど死に絶え,次世代が発生してきている.
そこで,掃除をかねて貼り付けられていない卵鞘をまた集めてみた.
ケースの底には,沢山の卵鞘が転がっている.
2009 .2.2
マダゴキ絵画
Gromphadorrhina portentosa としていただいた種.
最近はElliptorhina laevigata に似ていると思うのであるが,手許にあまりサンプルが無いので比較できない.
この♀個体,来て一年になるが,腹が破裂しそうなほど張っているのに,
一向に出産しない.
で,いつ見ても水容器とプラケの隙間に体を横たえているのである.
このポーズがある絵画に似ていると見るたびに思っている.
さて,なんと言う絵かわかりますか?